うる星やつら -Dear My Friends-



 コミックやアニメで人気があったので「うる星やつら」はご存知の方が多いと思います。そのMCD版アドベンチャーゲームです。この手の人気アニメ物は、単なるデジタルコミックになりがちなんですが、そこはゲームアーツしっかり遊べる物に仕上げてきています。たぶんゲーム機での「うる星」のなかで、一番しっかりした作りとなっていると思います。

 システムは、MCD版「ライズ オブ ザ ドラゴン」を引継いだ物となっていて画面上にADVにありがちなコマンドウィンドウが表示されません。コマンドはカーソルで画面上の物をクリックするだけです。この作品では、画面をクリックすると何等かのリアクションが返ってきます。そしてそのパターンが膨大なのです。もう「うる星」ファンなら涙物の隠れキャラのオンパレードなのです。ついつい画面をつつく癖が付いてしまいました。なかには、留守電に使えそうなメッセージがあり、私はこれを探すのも目的の一つになっていました。

 また、アニメデモの処理も必見で、スプライトやBGを効果的に使っています。「ゆみみみっくす」から進化した物となり、レスポンスが良いです。これが、更に進化して「ルナ2」に引継がれました。特にOPはテンポの良い!よくオンメモリであれだけ動かす!なんて思った物です。

 ストーリーは、さっちゃんと言うオリジナルキャラが、友引町(異次元にもいきます)で巻き起こすドタバタ騒動を中心に進みます。プレーヤーは、諸星あたるの視点で話しを進めていくことになります。ストーリーこそ一本道なのですが、細かい枝が沢山用意されていた為、デジタルコミックみたいにボタンを押すだけの猿状態にはなりませんでした。

 また、作品中にちょっとしたミニゲームが3本収録されていてあり、ミニゲームとしては割としっかりした作りで楽しめます。特に

 友引町を散歩する感覚でゲームは進めれるので、未だプレーしていない人は、ぜひプレーしてもらいたいです。ファンじゃない人でも楽しめると思います。

 ちなみに、この作品はコミックにやや近い設定になっています。友引高校が木造モルタル建てになっていない!なんて文句を言わない様に。

(CAN−伸)


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