WONDER MIDI


MIDIデコーダーカートリッジ「WONDERMIDI」。

ワンダーメガ1(以下WM1)は一般には「MD&メガCD一体型ゲーム機」という感覚で捉えられていますが、本来メーカーはゲームも楽しめる家庭用アミューズメントシステムとして作っていたそうです。今でこそ忘れられかけてますが、CD−G再生機能やそれを活かすべくカラオケ機能(マイク端子×2,ピッチコントロール,ボーカルキャンセラ機能等)とか備えられているのはその開発思想故ですね。
そして、もうひとつ備えられている滅茶苦茶マイナーな機能が「MIDI端子」。CD+MIDIソフトのMIDIデータ再生出力が可能という機能もあるのです。おそらく私の知っている限り、このCD+MIDIに対応しているプレーヤーはセガ&ビクターのWM1のみであったはずです。

もちろん、端子があるだけでは話になりません。それを活かすソフトが無ければ!そこで日本ビクターから1992年に唯一の対応カートリッジが発売されました。それが「WONDERMIDI」です。MIDI楽器(メーカーはGeneralMIDI規格の電子楽器を推奨)や音源モジュールをMIDIケーブルで接続します。
そしてMIDIデータを再生します。そのまま鑑賞するもよし、ミキサー機能で再生音を加工してセッション演奏の練習に活用したりする訳です。CD+MIDIソフトは、リットーミュージック社から発売されているMIDIWORLDCD−ROMが広く普及されてますので、それを使うのが手っとり早いでしょう。 (というか、それ以外を知らないです(爆))

ただしそのMIDIWORLDソフトのラインナップのせいもありますが、どちらかと言うと音楽鑑賞よりもセッション練習とか教則用途に向いているふしがあります。MIDIキーボードや電子ピアノとかの練習にはお勧め出来ますが、音源モジュールでただリスニング用として使うには発売ソフト層が若干薄いと思います。

WM2からはMIDI端子も削除されたぐらいですのでユーザーの要望もほとんど無かったものと思われますが、今ならWM1自体値崩れをおこしてますのでカートリッジが入手できればアマチュアミュージシャンの練習用途には十分活用出来るのではないかと思っております。

(宙太郎)

※尚、このカートリッジを使わずにCD+MIDIデータを再生する(多分)唯一のCDソフトが存在します。
Nifty−Serve「MIDIフォーラム」がフォーラム自主制作として作った 「MIDIフォーラム Original Music 1992 Vol,1」と いうCDがそれです。普通の音楽収録の他、空いているサブコード領域にMIDIデータを収録し、対応音源モジュール(SC−55叉はCM−500)での再生を可能としてます。オンラインショッピングでの入手が可能です。詳しくはニフティサーブのMIDIフォーラムでお問い合わせ下さい。


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